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-藤ヶ谷side-
「お兄ちゃんありがとう!」
小さな女の子が笑いながら去っていく。
「太輔…またお金にならない仕事かよ」
「……いいだろ。文句言うな」
「太輔に任せてたら、俺達飢え死にしちゃうよ」
「だよなぁ」
「うっせぇ!」
夢の中で、俺は毎日毎日、金のない貧しい人達から依頼を受けるなんでも屋をしていた。
一緒にいる仲間には文句言われっぱなしだけど、やめる気はないっぽい。
「太輔! 早く起きなさい!」
これから仕事をするぞってときに、俺は母さんに起こされた。
「また遅刻するわよ!」
えっ…マジ?
俺は飛び起き、時計を見る。
「うわっ、遅刻する!」
母さんがため息をつく中、俺は急いで仕事に向かった。
懐かしい人物との出会いは、季節はずれの桜……。
さすが俺の相棒だぜ。ちゃんと見つけてくれたんだな。
金毛九尾のお狐様……。また、一緒に頼むぜ!
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