prologue

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もうすぐだ。 後少しで、全てが終わる。 ~回想~ 調査のためか、何人か警察が忙しそうに歩き回っている。 恋人を亡くした。 そんな絶望感の中、調査を見に来ていた。 そんな事をしていると、 「あなたも誰か亡くされたんですか?」 突然、誰かに話掛けられた。 「ええ。失礼ですが、あなたもですか?」 涙ぐんでいたのを拭って答えた。 その人はゆっくりと、どこか寂しげに頷いた。 「家族を亡くしましてね・・・。」 「そうですか・・・。」 その人との会話が3分程続いたが、途中で打ち切られた。 警察が1人話掛けてきたからだ。 話掛けてきたと言っても、私にではない。 私と話していた人にだ。 警察「石田さんのご親族の方ですね?」 どうやら、私には関係無いようだ。 ・・・いや、石田だって? 警察「非常に申し訳ないのですが、月(あかり)さんの事で少し聴きたいことが・・・。」 その後の事は記憶が疎らで、あまり覚えていない。 ──────────── そう、あの日が全ての始まりだった。
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