いちごとかれー

１

「っ、はぁはぁ」

「お疲れ～」

額にうっすらと汗をかいて肩で息をしてる亮。

めっちゃ頑張って漕いでくれたから奇跡的に１０分で学校に着いた。さすがやね。

「錦戸くん水いる？タオル貸そか？」

「いや、俺の貸したるよ！」

急に亮のファンの人達がぶわぁって僕たちの周りを囲んだ。

まぁ、男子校やしあっち系の人も多いねん。
亮は顔いいからすごい人気なんよ。

「いらん。章ちゃん行こ」

そう冷たく言い放つと僕の腕をぐいぐい引っ張って歩きだす。
…う、視線が痛い。

「相変わらず冷たいね～。りょーちゃんっ」

「…あ、大倉」

いつの間にか隣にいた大倉。
大倉は数ヶ月前まで彼氏やって今はいい友達。
あ、フラれたのは僕でフったのは彼。
大倉にはもう、新しい彼女が数人いるって噂。
プレイボーイやからね、うん
別に未練ないしどうでもいいけど。

「やっさぁーん！」

「内、おはよぉ」

少し遠くにいた内が僕を見つけて走ってきた内。
相変わらずかわいい。癒されるわー。

「ん～…ジャストフィット(笑)」

後ろから抱きしめてきて僕の頭に顎をのせて歩きだすひよこ王子

‥む、馬鹿にしてる ←

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