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「あれ、やっさん香水変えた?」
内が首筋を犬みたいに、くんくん嗅いで不思議そうな顔で聞いてきた。
「ううん。香水つけんのやめたん」
「…ふぅん」
使ってた香水は大倉とお揃いやって、もう終わったし捨てちゃった。
「香水なんかつけんでも章ちゃんいい匂いするもんな」
亮は昔からずっとこう言うん。
自分の匂いってようわからんから変な感じ
「うわ、亮ちゃん変態っぽい!」
「あぁ?」
内が面白がっておちょくるから亮の顔がすごいことになってる。
そんなんお構い無しで「きゃー、怖い変態だぁっ」なんてはしゃいでる内。…かわいい ←
「…短気や、っだ!」
「ふふっ、大倉いらんこと言うからや」
ぼそっ、っと言ってたけど亮には聞こえてたみたいでげんこつされてた。
半泣きになってる大倉の頭を背伸びして撫でてあげる。すると、
「やっさん俺も!」
「んう?」
内…元気よく笑顔で言うてるけど言葉が足らん気がする。
「頭撫でてくれへん?」
「あは、内は甘えんぼやね」
内の頭を撫でようとしたら亮に手を捕まれた
「章ちゃんはお前のすっからかんな頭なんか撫でてくれへんわアホ」
「…意地悪」
さっきのことねにもってるんか知らんけど意地悪なことを言う。
さっきまでにこにこやった内の顔がとってもふてこくなってもうた
「ちゃんと脳ミソ詰めなあかんぞ~」
「っ、もう!」
亮がしつこくいらんこと言うからだんだん内の目がうるうるしてきて泣きそうになってる。
「2人ともやめーや」
「「うるさいボン倉!!」」
おー、お見事。
「……やすぅ」
「っう、」
ぎゅう、って強く抱きついてくるから息ができやん!
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