■始まり■

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それで、彼女であるカエデの話を聞いている自分は、笑顔で其の話に付いて来ている。 『本当に、そいつ画鋲をヒップに刺しちゃったの? それは、自分のお尻触った時、さぞかしショック&痛かっただっただろうね! しかも、周りのみんなに見られちゃっている訳だしさ! 其の男、かなり凹んだだろうな……』 そう面白可笑しく、彼女と僕は談笑し続けながら、ハンバーグにエビフライとライスを交互に、口の中へと放り込んで、美味しそうに頬張っている。 そうして、食事を終えた僕達2人は席を立つ。 僕は、乗って来た車の助手席に彼女を乗せ、車のエンジンをスタート。 夕方から、彼女とファミレスで食事をしていたのだが、もうすっかり太陽は沈み、辺りは真っ暗な夜へと変わっていた。 夜のお店を後にする僕と彼女。 車を運転中、さっきのお店で、何か気になった事があったらしく、助手席に座る彼女が、突然話しを始める場面に僕の記憶が移る。
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