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チリンチリーン、と入り口のベルが鳴る 入って直ぐに豆の香りが鼻腔を擽る 香ばしくも柔らかく、落ち着きを持った大人を想わせる香り 「いらっしゃいませ。どうぞ?お好きな席に」 促されカウンター席に座る マスターの目の前だ 「ご注文は何になさいますか?」 私は「マスターのオススメを」、返すと直ぐにマスターは仕事に取りかかった ここはとある喫茶店 誰も気付かない様な場所にあり、こじんまりとした店で今にも潰れそうな雰囲気を醸し出していた 暇潰しに歩いていて、ふと入った路地裏に開けていたのを見つけ、今ではすっかり常連の様に入り浸っている
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