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何故か…ここに来てしまう 不思議と足を運び、オススメを頼んで出される物を胃に入れ帰る そうすると何故か落ち着く そして…悲しくなる 「どうぞ、今日のオススメです。熱いうちに御召し上がりを…」 自分の思いに浸っている間に注文の品が来たみたいだ 今日は…珈琲一杯 この間来た時はオムライスとかだったかな? 別にお腹も空いてないし、珈琲が丁度飲みたかったので 出された珈琲に口をつける 「…え?」 思わず声が出る 目から零れた液体は頬を伝い、顎まで降りて下に落ちた 涙が、流れてた 「ストレスでも抱えていたのでしょう。ここに来る度に辛そうな顔をしていた。明日を向かえるのが辛いかの様に、お節介なのは承知ですがお話を聞かせて貰えないですか?」 普段の私なら話さないだろう だけど、今日は何かしら聞いて欲しかったんだろう 涙をぽろり、ぽろり零してはマスターに話をした マスターは私の話を自分の話の様に聞いてくれていた それが嬉しくて嬉しくて堪らなくて、私の口はどんどん話をしていった
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