1人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
何時間話して居たのだろう
辺りは少し赤く染まっていた
すっかり冷めてしまった珈琲を口に含む
冷めてしまってもやはり美味しいと感じた
「また辛くなったらここの珈琲を飲みに来てください。私は貴方の話をまた聞きたい」
あんな愚痴や不満をまた聞きたいと言ってくれた
その言葉が心に染み渡った、気がした
「今日の珈琲のお代は…そうですね、さっきのお話をお代代わりにしましょう。また来て頂きたいサービスです」
そう、笑うマスター
私はありがとう、とマスターに言って喫茶店を出た
ふと、思った
この喫茶店の名前を知らないと
喫茶店の看板を見つけ、店の名前を見る
そこには一文字…【人】と書かれていた
〓Fin〓
最初のコメントを投稿しよう!