Mission1 ~入学式なんてクソ喰らえ~

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その人物は金色に近い茶髪で、後ろ髪を肩胛骨まで伸ばし、また耳を覆い被さるまで髪を伸ばしていた。 そして、ピョンと前頭部の一部の髪を跳ねさせており、その先が後ろにいる俺にも見えるのだった。 髪型から後ろ姿からして女性――学生なので、女の子である。 俺はその女子生徒の肩に手を置いた。 彼女は、ビクッと体を飛び上がらせて素早く顔を振り向かせた。 綺麗な透き通る蒼い瞳――凛々しい顔立ち。 ムッと不機嫌そうな顔で振り向いたのだった。 「何か用?一葉」 明らかに不機嫌だった。 「よっ、イリア」 彼女の名はイリア・メディアン。 3歳の時に日本へ来たのだが、ある理由で彼女もまた俺と同じように蓮姉さんに育てられていた。 簡単纏めるのであらば、俺と彼女は幼なじみなのだ。 「久しぶりだな。こうして会うのも」 「ふん。私はアンタに会うのは望んで無いわよ」 再び顔を戻し、そっぽを向くイリア。 「冷てえな…。久しぶりに会ったから少しは喜んだ顔をしても良いのに」 「う、五月蝿いわね……。殴るわよ」 一瞬言葉を濁らせ、それでも厳しい事を言った彼女。 ――一体何で言葉を濁らせたんだ? 彼女の一瞬の言葉の濁りに疑問を持った自分であった。
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