Mission1 ~入学式なんてクソ喰らえ~

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「約束通り来たな」 「あぁ、当たり前だろ。破ったら何されるか分かったもんじゃないからな。ここは言う事聴かなくちゃ命に関わる事だし」 蓮姉さんの顔を見返しながら、苦笑いで愚痴のようにそう言った。 それが可笑しかったのか、蓮姉さんはプッと息を一気に吹いて笑い出した。 「あははっ♪それじゃあ、日頃の愛の鞭が効いたみたいだなぁ」 「まぁ、そんなところ」 何だか蓮姉さんの(本当の)笑顔を見ると、こっちも笑顔になる。 そして、学院長室に蓮姉さんと俺の笑い声が響く。 暫くして落ち着きを取り戻した俺は話を切り出した。 「で、何で俺を呼び出したんだ?入学式に遅れた仕置きでもするためか?」 「ん?あぁ、それも考えてたが――それとは別にお前に話しておきたい事があってな」 「話しておきたい事…?」 何だか……嫌な予感がするのは何故。 気のせいかな……。 「あぁ、話と言うのは今日から1ヶ月後に行われる『知的能力診断テスト』――簡単に言えば『新入生テスト』があるのは知っているよな?」 「げっ………」 嫌な予感的中。 “テスト”――俺が『嫌いな言葉ワースト5』に入る言葉。 聴くだけで気が滅入るよ……。 「ふっ、そう言えば嫌いな言葉なんだっけな。…テスト」 「うぐっ……!」 さっきの笑顔とは裏腹に、悪者の顔をしてその言葉を口にしてくる蓮姉さん。 やっぱサタンだよ……あの人。
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