序章

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過去の例でいえば 斎宮が亡くなった後、力をお持ちでなかった、当時12歳となられた内親王の枕元に神々が降り立ち、力を授けたという事もあり、今や先々を視る事の出来る斎宮がいなくては神々の守護を得られぬと人々は信じてやまなかった。 勿論、斎宮はおごることなく電気もなければガスもないー帝と同様、寝殿造の邸に住み慎ましい生活をしていた。 その一言でわかったかもしれませんが…京の都では乗り物は牛車、華やかな寝殿造にはきらびやかな姫君たち、公家が蹴鞠をする世界 対する東の京ではビルが立ち並びパソコン1台で世界と通じ、道を歩く人々の手には携帯…あくせくと歩く会社員の姿、ファーストフード店に入れば笑顔で出迎える店員 そんな相対な世界だった。
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