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火曜日と木曜日と金曜日は、大嫌いだ。
AM7:08。
私――橘 凛子は、家の最寄り駅へと定刻にやって来た満員電車を睨み付ける。
今日は、いません様に……
年が明けても緩むことのない寒さの所為だけではなく、私の手は震えていた。
コートのポケットにその手を押し込み、私は1歩 前へ踏み出す。
3両編成のローカル線は、私が聴く音楽より大きな音を立てて扉を開いた。
満員状態の車内に並ぶのは、大体いつも通りの顔ぶれ。願いも虚しく、その中で私の目はあいつの姿を捉えてしまった。
それはあいつも同じだったらしい。
あいつの眼鏡ごしに視線がぶつかり合い、私は慌てて目を逸らす。
……あいつの目が、光った気がした。
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