11人が本棚に入れています
本棚に追加
「わたしのこと好き?」
「好きだよ。」
「ずっと一緒にいたいなあ。」
「おれも同じだよ。」
「もう、出かけちゃうのぉ?」
「ああ。ごめんな。なるべく早く帰ってくるから。」
「寂しいな…」
「待ってて。走って帰ってくる。」
そう言って、おれは彼女にキスした。
彼女の唇は冷たかった。
「じゃあねー」
「‥いってらっしゃあーい‥。」
玄関を閉めて鍵をかける。
やべぇ 遅刻しそう
駅までの道をひたすら走り何とかいつもの電車に乗り込んだ。
学校にいるときも
彼女のことばかり頭に浮かんで友達の話も上の空。
早く帰りてぇ…
下校のベルがなり、おれは一目散に走り出した。
待っててくれてるかな。
いなくなってたら
どうしようー
汗だくになりながら家にたどり着いた。
急いで鍵をあけ
部屋の中に入る。
「ただいま!!」
「帰ってきたよ。
君の為に猛ダッシュで!!」
おれは椅子に座りながら彼女に話かけた。
「待ってたよ。寂しかったあー。」
パソコンの画面に映る彼女が
嬉しそうに笑った。
最初のコメントを投稿しよう!