あっちゃー、知らない町へ行くときはちゃんと準備するべきだ

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天音と青年が地図通りに辿り着いた先はちょっとボロいアパートだった 「ババァ!これはねーだろ!せめても、小綺麗アパートにしてほしかった…!」 「じゃあ、私はこれで」 「待ってよ!お願いだから、待ってくれ!俺の服あげるから!」 「何その!俺の彼女なんだよ!どうだ?スゴい独占欲だろう?な発言は!淫らな!変態は即刻対処してやる…!」 天音はおずおずと目をギラリと光らせ、青年はわーっと慌てる 「何、この子!?考えることが怖いんだけど!とりあえず、誤解させてごめん!食べるところまで連れて行って欲しいなぁ…?」 「最初から、言え!バカ野郎!」 「いたああああ!」 天音はビンタしただけで、青年は大げさに痛がる。いや…、天音は常人じゃないからビンタだけでも、破壊力は計り知れないだろう… 「おまっ!初めて会った奴に普通ビンタするかよ!」 「私は風紀を正すだけだ。だから、初対面でも叩き潰すのが、私のポリシー」 「真っ先にお前が乱していんだろーが!」 「さようなら」 つかつかと歩く天音を青年はマズい!と天音の前に出る 「あ、すみません。僕が悪かったです。だから、レストランとか何でもいいから…連れて行ってくれよ…ください。お願いしますから…」 青年は精一杯頼むと、天音は腕を組み、見下すように 「良かろう。私は困っている人を助ける役目でもあるからな」 ――意外だな…化け物は人間を毛嫌いしていると思ったのに…てめーは…平気ようだな…それはそれで助かるからいっか 「ちょっと待ってな。多分、俺の部屋にお金あると思うからさ」 「ああ」
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