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「居ますけど……」
「まだ、忘れられねーのか?倉田先生のこと……」
俺は察しが付いて、言葉を継ぎ足す。
「ま、そうですね……。近くに居すぎて忘れられないです。咲先生のことが好き過ぎるんです。咲先生は違う人を愛してるのにね……」
倉田咲こと倉田先生はこの学校の保健室の先生で、西田の好きな人だ。
西田はずっと片思いをし、倉田先生もまた叶わぬ恋をしているらしい。
「ずっと、お前らは一直線だな……交わることなく…」
「どうしてなんでしょうねー?やっぱ、恋って難しいですね」
西田は少し切ない表情で、口角を上げた。
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