夏の始まり

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私は歩き出した。 携帯を鞄から取り出し覗いてみると、アキラからの着信が10件も来ていた。 ふと思った。 あいつは私のこと、どう思ってたんだろ… その時、携帯が鳴った。 知らない番号。 誰だ?と思いながら、電話に出た。 「もしもし、俺だけど分かるかな?」 分かんないし…誰だよ。 「多分、分かりますょ~。」 「多分って何だよ(笑)それ、絶対分かってない感じだよね。」 「はい…すみません」 「いぃよ、いぃよ。今、暇だったりする?」 「ちょうど暇です。」 「迎え行くから、住所教えてよ。」 「池袋のファミレスにいます」 「分かった。すぐ行く。近くなったら、また掛けるよ。」 電話を切った。 暇だからいいや。 誰だか知らんけど。
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