結構余裕そうですが、主人公遅刻してます。

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鉄仮面を何とはなしに見てみる。 他の生徒は笑ったり驚いたりと忙しなく表情を変えているというのに、こいつに至っては相っ変わらずだ。 感情皆無の無表情。マネキンと一緒に並んでても、なんら違和感ないぞきっと。 表情筋とかちゃんと発達しているのだろうかこいつは? などと思いながら、そそくさと教室を出る。 しかし、クラスが違うということは大きいぞ!よし、バックレ大作戦決行だ。鉄仮面よ、貴様との因縁もこれまでだ。 因縁と言っても会ってまだ2時間ちょいだが。 2組担任に小言を言われつつ、何とか自分の席に着く。 全く、朝から疲れたぜよ。 とにもかくにも、あの鉄仮面とは、関わらないよう注意しよう。 残念だったな鉄仮面。事なかれ主義の自分にとって、貴様は淘汰せざるを得ない存在なのだ。 中庭にある校長の銅像とでも仲良くしているがいい。組成は違えど良いコンビになれるぞ。 フッフッフ……フゥーハッハッハッハッ!エル・プサイ・コングルゥ……。
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