結構余裕そうですが、主人公遅刻してます。

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男子というものは、美人を見ただけでテンションが駄々上がりするとっても単純な生き物です。少なくとも自分はそうです、ええ。 軽やかな足取りでコンビニ出口に向かう。ルンルンリル、ご機嫌いかが~? ガサ……ゴソ……ガサ……ゴソ……。 「…………」 開いた口が塞がらないまま、凝視する事しかできない。何故なら自分は凡人だから。小説マンガアニメ主人公のような突飛した性格、能力、容姿、補正なぞ携えていないから。モブキャラとしての反応しかすることが出来ないのですとも。 静観すること更に20秒した所で、先程レジ打ちしていたお姉さんが店内から出てくる。ふつくしい……。 「あ、あの!」 困惑、気後れがちにお姉さんは、自分が視界の先に捉えているソレに声をかける。 ソレはピクリと反応し、徐に動きを止めた……と思いきや再起動。 ええ~。 横に並んだお姉さんも似たような心情なのだろうか、顔をしかめる。
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