結構余裕そうですが、主人公遅刻してます。

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隣りのお姉さんを見ると、口をポカーンと開けたまま、黙って彼女を見ている。そんな表情も素敵です。 かく言う自分も同じ口でねぇ。素敵ではないと自覚はしていますとも。 「何か用?」 「え、えっと……」 思わずたじろぐ。うん、すごい美人なんだ。そして何か……怖い。声は顔の印象に合った、女性にしては低いものだ。感情は果てしなく読み取りづらい。 仏頂面と相まって無機質な声色。どんな心情なのかわからないから怖いのであります。 「ゴミ箱をほじくり返すのはいけないと思う!んですけど……」 何故か敬語。決してビビった訳じゃないんだからね。初対面の人に対する最低限の礼儀なんだからね! 例えカラスみたいな所業をしていた無作法な人に対してもだ。自分イイ子ですから。
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