結構余裕そうですが、主人公遅刻してます。

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「「…………」」 妙な間。 ……無理矢理ふんだくる。回れ右して、よーいドン! 走る。頭だけ振り返る。 レジ打ちお姉さんは困惑顔。そしてゴミ女(仮名)はというと。 追走なう。すぐ後ろ。真顔。怖い。 慌てて前を向き、さらに足に力を込める。 舐めるな! クラスの男子で8番目くらいに足の速い自分の実力、そのなに考えてるかようわからん目に刻みつけてやる! うおおおおおお!!! 桜の花弁が舞い散る並木道を猛然と駆け抜ける。 自分の俊足が時々怖いぜ。 と思いつつ、額に垂れた汗を拭いつつ後ろを振り返る。 「待ってよ」 「…………」 さっきより近い。驚異のポーカーフェイス。真顔。怖いっちゅーに。 ……そうか!こやつめ、中々やりおるわ。 スリップストリームだな!? じゃなければ今の自分に付いて来れる筈がない。くそ~卑怯者めが!
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