5692人が本棚に入れています
本棚に追加
「氷呂、何をしてるんだ」
「ヒロちゃーん?置いてっちゃうよー」
「……」
だからごめんなー と、笑顔を浮かべたところで数十メートル程先を行く三人の声が掛かり、既に目の前の生徒からは興味が失せたのか、視線を前へと戻すと何事もなかったかのようにその足を先へとすすませる。
「ああそうだキング、ちょっと話があるから生徒会室お邪魔させてねー」
もう一度、その生徒へ軽く笑うと彼は茶色の髪を弾ませ、先を歩く氷呂の腕に自分の腕を絡ませ、半ば引きずるように前の三人を追い掛けていった。
最初のコメントを投稿しよう!