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「…すみません、有難う…っ!」
俺は言いながらその手を掴み、立ち上がろうとする…が
倒れた拍子に足を捻ったらしく、バランスを崩す
「危ない!…っと」
倒れる前に、男に抱き止められる
俺は慌てて身体を離しながら
「すみませんっ!ぶつかった上に…」
「いや、構わないよ。…足、大丈夫かい?」
「あ、はい。大丈…っ!」
かなり酷く捻ったらしく、痛みがハンパねぇ…!
「…大丈夫には見えないね。こちらに向かっていたという事は、寮に行くつもりだったんだろう?」
「あ…はい、そうです」
「その足じゃ歩けないだろうし、送るよ」
と、言うが早いか、俺を横抱きに抱えあげられる
「って、えぇっ!?な、何で横抱き…」
横抱き…
通称、お姫様抱っこ…というヤツだ
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