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今でも鮮明に覚えている記憶。 泣くママの前に立ち、無表情で立つパパ。 私はお芝居でもみている気分だった。 もうこの光景に、見慣れてしまったのだろうか。 パパの言葉をまねする余裕すら出てきていた。 でもパパにはそれは不愉快だったみたいだった。 私に向かって、パパの右手が私の頬に、 向かってきた。 赤くなる、頬。 泣きながら、私を抱き寄せるママ。 パパはそのまま、出て行ってしまった。
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