あれ……突然…！

Ⅰ

―ガラガラ

中に入ると、やはりまだ開いてないためか閑散としていた。

「ごめんくださーい…
折原千秋ですけど…」

大声で言うと、奥から40代くらいの男性がやってきた。

？？「あ、千秋ちゃんね。
俺は松田清明って名前。
雅也から話は聞いてるよ、さ、中入って。」

雅也とは私の父。

私はドアを閉め、中に入った。

清明「確か、仕事はまだだったよね？」

「はい…、まだ二週間ありますけど…。」

仕事が始まる前に、まず部屋をとれるか、また部屋に慣れる為早めに移動することにしたのだ。

清明「そっか。
実は千秋ちゃんに部屋を貸せるのが二週間後なんだ…。」

「そうですか……
…って、ええー！？」

(ってことは、私二週間の間どこに住めばいいの！？)

清明「そこで…、常連で一人暮らしの奴らに千秋ちゃんを泊めれるか交渉したんだ。」

「は、はぁ…」

(名前も全く知らない人と暮らすなんて…)

清明「…すると、四人もヒットしたんだ！」

「そうですか。」

(ヒットしたって…)

清明「…なんだ、嬉しくなさそうだね？」

「いや、泊まれるのは嬉しいですけど…
やっぱ見ず知らずの人と暮らすのは抵抗あるというか…。」

(そもそも、４人っていうのは女の人？それとも男の人？)

清明「大丈夫！
４人とも俺がガッチリ信頼してる奴らだから！
千秋ちゃんに手出したりするような奴らじゃない。」

「…そうですか！
それならよかったです。」

(…ん？
手を出す…？)

「あ、すみません…
女の方ですよね？」

清明「ううん、全員男。」

清明さんは笑顔で答える。

「え、そんな、私無理です…！男の人なんて…」

清明「大丈夫！
そろそろ来る時間かな…。」