Ⅳ ―飛永桜輔―

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「…て、私飛永さんの家知らなかった…。」 今日は平日だし、皆仕事だろうから清明さんのとこにでも行くことにした。 ―ガラガラ 「千秋ですけど…」 私は誰かわかるようになるたけ大きな声で言った。 清明「あ、いらっしゃい。 …ってまだ店は開けてないんだけどね。」 中から清明さんが出てきた。 「さっき駆の家から出てきて、居るとこないので居させてもらってもかまわないですか?」 私は申し訳なさそうに言った。 清明「あぁ、全然いいよ! …というか……駆? いつの間に呼び捨て?」 「あっ…」 (そういえば、呼び捨てにすることになってから、駆以外と話してないんだった…) 清明さんはなぜか楽しそうに眉をあげ、からかいの目で私を見てきた。 (鋭い…) 「と、特になにもないですよ…」 清明「ふぅ~ん…」 何もないと言えば嘘になるが、本当のことを言うわけにはいかない。 清明「まぁいいや。 …今日からは桜輔の家だっけ?」 「はい、そうらしいです…。」 …そして、私は清明さんととりとめもない会話をしながら夜まで待った。
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