第一章

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細い体かと思えば 近くで見ると ゾッとするほどの筋肉の 付いた体は 酷く汗で濡れていた。 「(俺は一体何なんだっ!!)」  声にならない声を発し 立ち上がる。 そして何度も何度も 自分の体を傷付ける。 両手、胸、顔。 殴り掻き毟り体中からは 赤い血が滲み出る。 「(はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・)」 「オート治癒機能開始シマス」  どこからともなく聞こえる 機械から発せられるような 電子音。 瞬く間にその青年の傷は 回復してゆく。 「(もう少し・・・もう少しだけ・・・)」 薄れ行く意識の中 青年は澄んだ蒼い瞳を 閉じたー
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