第三章

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「ゼロ?」  大和は疑問に思っていた事を 口に出す。 「どうした?」 「私と初めて会った時に 私の両手から出て来た『水』 あれはどうやったんですか?」  どこに向かうのか? どうやって移動するのか? そんな事よりこれ!と 言わんばかりに ゼロの両手を力強く 握りねぇねぇと聞く大和。 「あぁ・・・あれは・・・ 何というか・・・ 分かりやすく言えば 『魔法』かな。」  馬鹿にされるだろうと 思っていたゼロは 歯切れが悪く そう答える。 「魔法?・・・本当に!? 本とかで出て来る? 素敵!私そういうの好き。 何か幻想的で。」  大和の嬉しそうな反応に 良かったと笑顔を見せるゼロ。 「魔法はいつでも自由に 出せるの?」  目をキラキラさせながら 大和は聞く。 「まぁ練習すれば こんな風に。」  そう言うとゼロは 右手の人差し指から 小さな火を出す。 その火は煌びやかに 輝きゆらゆらと揺れていた。
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