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翌日、都内某所某店
約束の20分も前に着いたのに、御連れの方は奥で待っています。と、言われた。
私はサングラスをしているけど、たぶん正体を隠すことに貢献していない。
それで済む店。
芸能人とかが‘お忍び’に使う場所で、高い代わりにプライベートは守られる。
予約から料理内容に至るまで、知恵袋に全てお任せした私は、たぶん帰りにカードを出すだけだ。もしかしたら、それすら無いかもしれない。
なにしろ自慢じゃないが、私は1人でレストランとかに入ったことが無い。
精一杯の冒険がドライブスルー。
ああ、そうさ。運転できないからタクシーだよ。
今、笑った人。ここは泣くところだ。
マッ○が食べたくなったら、まずタクシーを拾う。
でもさ、私に限らないと思うけど、食べたくなるのは店舗を見かけた時が多い。
○ックの前をウロウロして、ようやく拾ったタクシーに「ドライブスルーまで」って言うと、だいたい乗せてくれない。
だから隣街のマ○クまで行くんだが?
それはさて置き、小川の流れる店内をボーイさんの先導で奥へと進んだ私は、パーテーションと言うか屏風(ビョウブ)の手前に到着した。
「こちらです」
それだけ言うと、頭を下げて退くボーイさん。
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