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この後、運ばれて来た料理を食べながら、私への説明は為された。 とても一方的な、有無を言わせぬ進展。 たかこちゃん…… 怖ろしいほどの手際だな。 読者向けに省いても構わないであろう周知の説明を終え、最後に私に向けた確認が行われる。 「と、いう訳で朝倉さんに力を貸してもらおうと思うのだが、おまえは良いか?」 「良いも悪いも、いや、良いんだけど……私のマネジャーって暇過ぎないのか?」 たかこちゃんは箸を置いた。 「本当は、もう数人ほしいくらいだ。マネジャー以外の仕事が多いのも確かだが」 視線だけたかこちゃんで、骨付き唐揚を頬張る私。 「例えば?」 「今日、追悼盤のリリースが内定した。発売は5月末」 「なんだとぉ?」 「追悼盤は普通にセールスする。流石に後の資金が厳しい。で、7月にライブを演る。こっちは収益寄付の予定だ」 「待てよ。急ぎ過ぎじゃないか? 箱とか、どーすんだ?」 たかこちゃんが頷く。 「ああ、厳しい。だから忙しい。でも7月しか無い」
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