旋律は春雷の如し

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「よっしゃ。1発いってみるか」 朝倉の視線から逃げるように、奏はソファー脇に立て掛けられたギターへと向かった。 「もう聴いたんですか? 嵩子さんから届いているはずですけど」 レスポールとストラト。 迷わずストラトに手を伸ばしながら奏は頷く。 「明け方からずっとね」 ドアを開けてくれた後、ミキサー席に座って居た男に対し、専門用語を2言3言挟みながらストラップを肩へ。 「懐かしくてさ」 言うと奏は隣室に向かった。
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