第一章

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「花魁、鈴名でありんす。」 「おはいり。」 「花魁、鹿屋(カノヤ)の伊左衛門様が花魁をご指名されんした。 どういたしんすか?」 「そうでありんすな… あちきは貴殿の事がどうしても好きにはなれない… いつも通り断っておくんなんし。」 「はい、華火花魁!」 時は流れ華火は最年少の花魁となりんした。 波風は引退。 花魁というものは端から見れば淫らな女。 しかし、皆と同じき人間。 辛さや、哀しみはありんす。 今……………華火花魁の………悲劇が始まろうとしておりんした。 .
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