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幼少期~
夜7時ごろ、まだ外は雪が降っており、息を吐くと白い煙が出た。私は薄い布団を頭までかぶり畳の上でウトウトしていた。
「きゃぁあ」ビンが割れた音と同時に二人の若い女の叫び声が聞こえた。
いつもの事だと思いながらも、ふすまが少し開いていたため、目を向けるが、今まで目をつぶっていたせいか、明るい所を見るとぼやけてしまう。目のピントが合うと、男が割れたビールビンをもち、女が頭を抱えうずくまっている姿が見えた。さっき叫んでいただろう二人の若い女は尻餅をつき、お化けにでもあったかのような恐怖の顔で男を見つめていた。
私はまだ8歳。ふすまから見える光景を見ても、恐怖など感じなかった。ただボーと眺めているだけだった。
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