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…………
空気が静まり返る。
父のイビキがとまった。
胸の鼓動が早くなる。
私は布団を頭からかぶり、手で耳をふさぎうずくまった。
「洋子~洋子~」
さっきまでイビキをしながら寝ていた父が弱々しい声で母の名を呼んでいる。
…………
「洋子!洋子!」
今度は強い口調で母の名を呼ぶ。
しかし、逃げていった母を呼んでも返事がくるわけない。
「洋子!返事しろ!」
父は、フラフラになりながら体を起こし、壁にもたれながら母を探し回った。
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