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「ッマスター!!」
「なっ・・・なんで離すんだよバカ帯人!!」
「煩い!手が滑ったんだ!!じゃない・・・マスターーーーーーッ!!!」
手が離れてしまい、俺はKAITOにつまみ上げられる。
さほど力は入れていないようで、KAITOの指が触れている部分は痛くは無い。
しかし・・・なんだか妙な感覚だ・・・。
KAITOは、VOCALOIDとはいえ、実体化しているときは人間と同じ身体になる。
だから、怪我をすれば本当に血が出るし、アイスを食べ過ぎておなかを壊す事だってある。
だから、今俺をつまんでいるこの指は、体温がちゃんとあって、暖かく、やわらかい。
だが、それ故になんだか妙な心地がしていた。
「マスター。俺、マスターのこと大好きです♪」
この期に及んで何を言い出すかと思えば・・・いつもと同じことか・・・
「KAITO、いいから早く俺を下ろして、元に戻ってくれ・・・」
いつもと同じなら、素直に俺の言うこと聞いてくれるよな。
「嫌です。」
・・・え?
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