少年A(2)

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「おはようさん。今日は一人?」  いつもは海陽さんと一緒だから、珍しいね、とおばちゃん。  ポケットから紙とペンを出す。 『かいようさん、きょう、しごとだから』 「……そうかい。ちょっと残念。二人で仲良く買い物してる姿がおばちゃんの目の保養なんだよ」 『かいようさんに、つたえとく』 「……はっはっはっ。うんうん、伝えといておくれ」  おばちゃんは豪快に笑って、ぐりぐりとオレの頭を撫でた。 「今日は卵が特売だよ。あと精肉が三パックで980円」 『あした、はんばーぐつくるから、それはたすかる』  おばちゃんに、主夫だねぇ、なんてからかわれ、それじゃあね、と手を振って別れた。  
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