ーRedー

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……どうかしてるよな。 馬鹿みたい、男同士でキスとか。 あれは若気の至りというか、そういう類いのもんで。 気にし過ぎてるだけなんだ、きっと。 あの人は忘れてるだろう。 つーか、覚えてる俺の方が間違いなくおかしい。 あんな子供の悪ノリ。 真面目に考える方が馬鹿馬鹿しいっつの。 「…よっしゃ!」 気合いを入れて、店の扉に手を伸ばす。 今夜、あの人に謝ろう。 避けてしまったこと。 傷つけたかもしれない。 一番の友達だったのに。 そして許してもらえるなら、笑い話にしよう。 あの屋上でのことを。 そんなことあったなって。 馬鹿だったな俺達って、過ぎた冗談に出来たらきっと。 胸に留まり続けるこの棘も、スッキリ抜けてくれるはずなんだ。 .
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