ーRedー

11/19
前へ
/53ページ
次へ
「今日はありがと。たのしかった」 「また飲もうな!」 「うん」 そう言って皆に手を振り、去ろうとする彼。 俺の方を一度も見ないまま。 マジかよっ! 次、いつ会えるかなんてわからない。 もしかしてこのまま一生…。 「まっ、待って!聡く…っ」 人を掻き分けて。 その背中を呼び止める。 貴方に…、貴方に話があるんだ。 俺の胸の棘。 「俺も帰る…から、一緒に……」 振り返った貴方は、一人なんだか焦っている俺をとても不思議そうに見つめた。 .
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

327人が本棚に入れています
本棚に追加