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「今日はありがと。たのしかった」
「また飲もうな!」
「うん」
そう言って皆に手を振り、去ろうとする彼。
俺の方を一度も見ないまま。
マジかよっ!
次、いつ会えるかなんてわからない。
もしかしてこのまま一生…。
「まっ、待って!聡く…っ」
人を掻き分けて。
その背中を呼び止める。
貴方に…、貴方に話があるんだ。
俺の胸の棘。
「俺も帰る…から、一緒に……」
振り返った貴方は、一人なんだか焦っている俺をとても不思議そうに見つめた。
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