第一章 「始まり」

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ー数学の時間ー Q1 高さ3cm上底4cm下底5cm   この台形の面積を求めよ 初の授業が数学って… 少しテンション下がるよね… いや数学は好きなほうだけどさっ とか考えながら解いている私 「台形の面積…?  ……!縦×横かっ!!」 と、不意に横から そんな叫びが聞こえる え?榧蕗?? それは長方形とかだよっ?! 「ちがっ「違うだろ…」 え、遮られた… 喋ってるのは前の席の 梅…久……君? 名札に梅久と書いてある 私の声は少しも聞こえなかったらしく梅久君は解説を続けていた 「あー…そうだっけ?  ねぇ稜戀はどう思う?」 解説を聞いていた榧蕗が 急に聞いてきた 「えと、正しいと思うよ?  梅…久君の言うことが」 「えっ?!  何で梅久の名前知ってんの!?」 質問したことは無視で 突っ込む榧蕗 え、そこに突っ込みますか(笑) 何でってそりゃあ… 「名札見たからだろ  お前は名札を忘れたから  名前をわかって  もらえなかっただけ」 「あーなるほどっ」 さっきから言いたいことは 全部梅久君が言うなぁ… ひどい(笑) そう考えながら 問題を解き終えた私 ふと横を見ると 榧蕗は…ペンで遊んでいた 「はい、そこまでー」 そして先生の声が響いた あれ…榧蕗終わったのかな…? 「榧蕗…問題解けたの?」 「へ?…あー解いてないっ」 叫んで必死に解き出す榧蕗 やってなかったんだ(笑) 遅いよー とノートを覗くと 縦×横で解いた答えが… 「チッ…うるせぇ」 前から梅久の呟きが聞こえる… ん?何か聞こえたような… …うん、気のせいって事に しておこう… そして答え合わせをしたら 結局、榧蕗は間違えてたって言う… まぁ縦×横でかけばそうなるよね 「何でぇ?」って 梅久に問い詰める榧蕗 で、また同じ解説が… 「クスッ」 何か面白くて思わず私は笑った …ら2人が驚いた顔で こっちを見ていた な、何?!
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