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あの時もこの時も、と琥
珀は私がプランニングし
た式を次々あげていく。
『それくらいにしたら?
桜子ちゃんだって好きで
やったわけじゃないんだ
から』
『桜子さんと一緒にプラ
ンニングした碧にも責任
あるんですよ。あなたが
桜子さんの暴走止めない
から俺が一人で悩まなき
ゃいけないんですよ』
暴走…。
琥珀の情け容赦ない言葉
が胸に次々突き刺さる。
『う~ん。庇うわけじや
ないけど桜子ちゃんが暴
走したんじゃなくて、ク
ライアントに問題があっ
たんだよね』
『顧客に対して問題があ
るとか絶対によそでは言
わないで下さいよ。まっ
たく、これ以上この式場
が変な評判がたったらど
うするんですか』
『いいんじゃない?訳あ
りの式場ってことで売り
出せるかも』
『あなた馬鹿ですか?誰
が一生に一回かもしれな
い結婚式を訳ありの式場
で上げたい人がいるんで
すか?』
琥珀は本当に呆れたよう
にため息をついた。
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