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「本当にごめんなさい」 『本当に反省してるんで すか?毎回謝ってる気が しますけど。桜子さんは 頭いいはずなのに学習能 力がないんですよね。レ ンくんが戻ってきても式 場なかったとかになって たら合わせる顔ありませ んよ』 「そんなことには絶対し ない!」 『じゃあ、今回からは気 をつけて下さい』 『琥珀、もういいじゃん 。さくらちゃんも謝って るんだし。仕事始めよう ?』 『そうですね』 双葉くんの一言で琥珀の 長い説教がようやく終わ った。 四人での朝礼。 毎朝、琥珀の報告から始 まる。 琥珀はこの結婚式場の営 業部長。 営業部長とは言っても、 小さな式場のことだから 他に部下はいないんだけ ど。 式場の予約をお客様から 取ってくるのが琥珀の仕 事。 私たちの前では口は悪い がお客様の前では途端に 態度が豹変する。 その変わり身の早さには 呆気に取られるくらい。
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