140人が本棚に入れています
本棚に追加
ライト達は道具屋を出た。
「なぁ、ライト買わないのか?」
『ん? あぁ、欲しいのがなかったから』
「そっか」
案内されながらライトは視線を感じてた。
『‥‥はぁ』
「どうかした?」
『いや、視線がな』
ライトは苦笑いを溢す。
「あぁ~」
「銀髪は目立つからな」
『そうだな。
それにしても賑わっているな…』
「祭が近いからな」
『祭…?』
「聖龍バトル。
魔法と武器で争うんだよ。優勝者には賞金と龍の卵が貰えるんだ」
『龍の卵!!?』
「あぁ、龍は貴重だからな。参加者は毎年増えるばかりさ。学校からも代表者が選ばれるんだ。
グループ参加で5人。
中等部から2人、高等部から3人」
『学校が優勝した場合は龍の卵は‥‥』
「龍を育てるのは難しいから希望する者は滅多にいないからな。
希望者がいればその生徒に。いなければ理事長が引き取ることになってる」
『そんな大会があるのも知らなかったな。
外の世界ではまだ知らないことがあるか…』
話ながら広場に向かい、剣の試し切りをした。
「いい感じだな」
「あぁ、手に馴染むよ」
「さすがだな!」
『‥‥何がさすがなのかよく分からないけどな』
「まぁ、グレイのことだからそう深い意味はないさ(笑)」
「ひでぇ~!」
ライトは笑いながらまだ家族が生きていた幼い頃を思い出していた。
友達も沢山いて、暗くなるまで遊んでいた。
もちろん父との剣を遊びたいとさぼったことはなく、あの頃のライトには遊びよりも大切だった。
それは今も変わらなく、父が隣にいなくてもずっと続けていて今でもライトは父を尊敬していた。
最初のコメントを投稿しよう!