プロローグ

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よく晴れた日に赤ん坊の元気な声が聞こえる。 「‥‥凄い魔力だ」 「あぁ、強くなるな」 「当たり前だ。 俺の息子なんだからな! なっ、ライト」 父親の腕の中でライトと呼ばれた赤ん坊は楽しそうに無邪気に笑っていた。 「ライトが当主になる頃はどんな世界になっているのだろうな」 「そうだな。 その為には長生きしないとな」 ライトが生まれ、皆が笑顔だった。 「ライトの守護神はどんな動物なのか楽しみだな」 「まださすがにペンダントは身につけられんか」 笑いが耐えず、幸せな日々だった。 それから3年の月日が流れ、ライトが3歳の時に妹のヒカリが生まれた。 「ほら、ライト。 可愛いだろ? おまえの妹だよ」 『僕の妹…』 「ライトはお兄ちゃんなんだからヒカリを守ってあげてね」 『うんっ!』 ライトは身につけてるペンダントを揺らしながら大きく笑顔で頷く。 それからライトとヒカリは大きな優しい愛に包まれながら成長してゆく。 「あらら、ヒカリはライトが大好きなのね。 またライトのあとをついて行ってるわ」 父親は元剣士でライトは毎日特訓をしてもらっていたが、そこにもヒカリはついてゆく。 ライトには劣らずともヒカリも魔力は通常より最大値が高かった。 ライトは呪文を次々に覚えて習得していき、一族の皆からライトは期待されていた。 それでもライトはヒカリに対する態度が変わらず、ヒカリはそんなライトが大好きだった。
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