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そんな幸せな日々が一瞬にして散ってしまった…。
僕はどんな理由があろうと闇を許さない。
そして、誰よりも僕は強くなる――…
その日は暗闇に包まれた空だった。
幼いライトとヒカリが怖がるほどだ。
「――この魔法は使いたくなかったが…」
「発動しないことを願っているよ」
「ライト、ヒカリを守ってあげてね」
『どういう‥っ‥』
「パパ? ママ…?」
ライトは遠くで闇の強い魔力を感じた。
「魔力を感じたか?
我等は今から戦う。
ライト、君はヒカリを守るんだ。強化した結界を張るから心配するな。
それから、これを――」
『父様、これは…!
当主の証…!!』
「ライト、すまない。
元気でな」
もう会えないかもしれないとライトは感知した。
「我等の光の守護を」
「ライト、ヒカリに」
「鍵は我等の命」
「これをもって、ここに光の女神と契約する」
眩い光が放たれ、幼い兄妹は眠るように倒れた。
暗闇に包まれた夜、強い闇と光の魔法がぶつかり、光が闇に呑まれた…。
悲鳴が聞こえなくなり、魔力が消えると騎士団によって家の残骸からライトとヒカリが無傷で保護された。
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