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果歩は瞳を閉じて、隼人の唇に、自ら唇を重ねる。
一瞬ためらいつつも、隼人は熱い唇を押しつけてきた。
肉厚で乾いた隼人の唇が、果歩の唇を吸う。その湿った感触を味わうかのように。
隼人の左手が、ピタリと果歩の首筋を捉える。その手がだんだんとあがっていき、果歩の頬を包む。
瞳を開くと、隼人の今宵の月のような満ち足りた表情があった。
「果歩を俺が守る」
「俺は何処へも行かない」
隼人はささやき、今度は自分からキスをした。
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