♦の選択

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 第三希望案件は、  「東北の津波の被害者58才。長女を津波で亡くし、東京在住の長男の元で暮らすも心身喪失状態、話相手を希望」  依頼主は父親の世話に疲れた長男だった。  心が壊れた状態で通院中だとある。  「あの地震で被災したなんて、かわいそうだから優先的に仕事うけようよ」  亜美の言葉は、沼田を激怒させた。    険しい顔で、亜美のほうを見ようともしない。
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