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午後過ぎから強風は暴風になり、クリニックは閑散となった。
クリニックの受付時間を過ぎた時には傘がさせないぐらいの暴風になっていた。
折れた傘が飛んでいく暴風。
並木も折れてしかいそうなくらい傾げている。
「やだ、怖い」
仕事を終えた同僚たちは、クリニックを悲鳴とともに出た。果歩もそのひとりだ。
(今日は約束を断ろう)
携帯を出したとき、バランスをくずして、転びそうになる。
怖いを通り越して危ない。
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