台風②

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 「沼田さん」  おなかに力を入れる。ほら、しっかりして。果歩は深呼吸をしてから、言葉を刻む。  「りょうくんに会うことはできますか?」  「そうくると思ったんだ」  慎は果歩が刻んだ言葉を噛みしめてから、返事をした。  「……会わせるために時間をくれませんか」
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