♥激怒♠

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 果歩は一緒に同じ着信音にしたことを思い出す。  懐かしくて、10年の時間を一気に巻き戻したことで、また怒りに火がついた。  「どうしても言わないなら、陵くんのこと調べるよ」  慎の名刺を見ながら思いついたことがあった。  「調査を沼田さんの会社に依頼してもいい?」  慎の表情が一瞬かたくなる。  (ほら、言いなさいよ)  「……」  しかし沈黙の後。  慎はふてぶてしくも  「どうぞ」  と答えたのだった……。
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