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(だまされたと思いたくない)
(でも実家にいたのは、稔『みのる』という弟……)
(しかも稔さんは慎さんを嫌っている)
(あたしに慎さんはどうして連絡をしてきたのか)
様々な疑問をかかえて、隼人とともに夜を過ごす。
ふたりでベッドに入って風の音を聞く。台風は少しずつおさまってきて今夜には行ってしまうだろう。
台風が行くと秋がくる……。
(また季節が巡るんだ)
「果歩」
隣から手が伸びて隼人に抱きすくめられた。
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