♥+30-30

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 「ごめんなさい」  甘美な時間を壊したのだ。隼人の誘いに応じることが出来ないことに、果歩は謝るしかない。  「今日の事、やっぱ、落ち込んでるよな」  果歩の肩まである黒髪を優しく撫でてくれる隼人。  (ううん)  果歩は、首を振る。  (そうじゃないの)  (あたしの中に、いつの間にか慎の存在は大きくて)  突き刺すようになっていた。  これは同志としての好意なのか恋なのか愛なのか。分からないけれども懐かしい甘い気持ちを踏みにじられたことが、やはり悔しい。  裏切られた憎悪さえ感じる。  同時にそれは隼人への裏切りだ。  恋人とふたりで抱き合っている時でさえ、入り込んでくる止められない慎への感情。
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